こんにちは!新人のアナサピです。
先日、さくらインターネット様の石狩データセンターを見学する機会をいただきました。
データセンターという特性上、内部の写真撮影は禁止されているため、本記事では現地での説明と体験をもとに内容をまとめます。
自分はデータセンターへ行くのが今回初めてだったため、どれも新しい体験でした!
今回の見学を通して強く印象に残ったのは、「余裕を前提に設計する」という思想でした。
初心者の自分から見たデータセンター見学を今回は紹介させていただきます!
見学前から始まっているセキュリティ
施設に到着してすぐ、印象的な問いがありました。
「ここに来るまでに、何段階のセキュリティを通過したと思いますか?」
こちらでは詳細は控えますが、想像していた以上に多くの段階がありました。
建物の中に入る前の時点で、すでに複数のチェックを通過しています。
また、データセンターの場所もグーグルマップなどでは検索しても出てこない為、データセンターのセキュリティは“中に入ってから”ではなく、敷地に入る前から始まっていることを実感しました。
なぜ石狩なのか
石狩が選ばれた理由についても説明がありました。
- 光ファイバーの引き上げ地点である
- 災害リスクが比較的低い
- 地域の受け入れ姿勢
中でも印象的だったのが、当時の石狩市長の言葉です。
「ここを日本のシリコンバレーにしたい」
インフラやITと聞くと技術ばかりのイメージかもしれませんが、やはり人が関わって社会は回っているので、地域や人の意思、「想いの熱さ」によっても作られるのだと感じました。
“余裕”を前提とした設計
石狩データセンター全体で一貫していたのが、将来を見据えた設計です。
例えばエントランスは、将来的に追加のセキュリティを設置できるよう、あらかじめ余白が確保されています。
また、3号棟は設計当初から建物の向きやサイズが大きく変更されており、
「計画通りに作る」のではなく、変化に対応できるように作るという考え方が徹底されていました。
電力設備と“音”
発電設備や変電システムも見学させていただきました。
電気設備のあるエリアでは常に低く響く「ボー」という音が流れています。
これは電気が正常に流れている証でもあります。
北海道胆振東部地震の際には停電でこの音が止まったそうで、
現在ではこの音を聞くことで「ちゃんと動いている」と感じられるとのことでした。
机上の空論ではない設計思想
データセンターにおいて重要な冷却も、複数の方式を組み合わせて運用されています。
自分のデスクトップパソコンでは水冷か空冷か程度ですが、石狩データセンターでは
直接外気冷房や間接外気冷房、壁吹き出し方式や天井吹き出し方式、天井吹き出し方式でもホットアイルキャプティング方式など、様々な方法を「実際に試してみて」最も効果的な方法を常に模索されていました。
敷地内には実験的なソーラーパネルも設置されていました。
特徴的だったのは、
- パネルが急角度で設置されている
- 地面が白く整備されている
という点です。
これは雪対策だけでなく、地面からの反射光も発電に活用するための設計とのこと。
北海道という、東京とは異なる環境を制約ではなく活用していることと、冷却と同様に、実験をして効率化を常に目指しているのがよく分かります。
GPU設備の迫力
今回の見学では、GPU設備も間近で見ることができました。
実際に触らせていただいたのが、NVIDIA V100。
サイズはコンシューマー用のGPUと変わらず、PCIeスロット2個分程度でしたが、ファンレスの構造で、重さは体感1.5~2倍程ありました。
さらに、NVIDIA H100が搭載されたラックも見学しました。
1ラックで数千万円規模になるとのことで、その間を歩くだけでも緊張感があり、まさに“計算資源の塊”という印象でした。
また、そのラック間を通っている際に担当の方が仰っていた、H100を冷却するためのエアフローによって発生する「AIの壁」を体験できました。風は強いのはもちろんのこと、風自体も温かくH100の発熱量も体験することが出来ました。
まとめ
今回の見学を通して感じたのは、データセンターは単なる設備ではなく、設計思想の集合体だということです。
そしてそれらを支えているのが、「余裕を持たせる」という考え方でした。
データセンター見学はもちろん素晴らしかったのですが、その後のさくらインターネット様とのお話やお食事も貴重な体験でした。
普段何気なく使っているクラウドの裏側には、こうした積み重ねがある。それを実感できた、非常に価値のある見学でした。
最後に、本見学を通して多くの学びと気づきを得ることができました。このような貴重な機会をご提供いただいたさくらインターネットの皆様に、心より感謝申し上げます。


