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【ネットアシストニュースレター | Vol.8  】

【さくらインターネット特集】国内最大級のITインフラ企業「さくらインターネット」を深掘り!

さくらインターネット社の概要・歴史

さくらインターネット株式会社は、1996年創業。日本のインターネット黎明期よりインターネットインフラサービスを提供している企業です。東証一部に上場しており、国内では非常に有名なクラウド事業者なのでご存じの方も多いと思います。

創業者でもあり現代表取締役社長でもある田中邦裕氏が、学内ベンチャーとしてレンタルサーバ事業を始めたのがスタートです。大阪・東京とデータセンターも開設し、ハウジングサービスの提供を開始。その後も次々と、専用サーバ、マネージドサーバ、VPSとサービスを展開していきます。そして、北海道の石狩データセンター開設とともに、現在の主力サービスでもある「さくらのクラウド」を2011年に提供を開始し現在に至ります。

■サービスラインナップ

国内のクラウド事業者として自社開発による技術力と大規模データセンターの運用により、比較的ローコストなサービスを展開しているのが特長です。

■データセンター

データセンターは下記地域に複数あり、中でも北海道石狩にあるデータセンターは、北海道の気候を利用した最新の省エネルギー型のデータセンターを建設、運用しています。(北海道、東京、大阪)

【コラム①】大停電発生!その時石狩データセンターは

2018年9月6日。北海道を大地震が襲いました。北海道全域で停電が起こり、北海道民が何日間も不自由な生活を強いられることになった、非常に大規模な災害です。

多くのサーバが集まるデータセンターでは、停電時の対策は非常用の電源設備が用意されており対策されています。石狩データセンターでも2日間程度の停電では運用が止まらないようにはなっていましたが、今回は北海道全域のブラックアウト。復旧まで1週間かかるという発表も出されており、当社のお客様も多く利用されている石狩データセンターがどうなるのか……固唾をのんで見守っている状況でした。(当社のお客様も多く利用されておりました)

出典:© SAKURA internet Inc.
https://www.sakura.ad.jp/corporate/corp/datacenter.html

そんな中、関係各所をあたり燃料調達に奔走したり、数多くのユーザからの問合せをさばいたり、電源確保と安定稼働のために、さくらインターネット社全社一丸となって動いていたのが印象的で忘れられません。(当時の営業部長さんからも、電源確保の状況を逐一ご連絡いただいておりました!)データセンターが大災害に見舞われた際に、電源調達なども含めて無事に稼働し続けられるか?が試された世界初のケースではないでしょうか。

2015年に石狩データセンターに訪問(当社創業者水谷)

【コラム②】さくらインターネット社とネットアシストとのつながり

当社は2000年創業。創業当時、当社もレンタルサーバ事業を展開しておりましたが、そこで利用していたのがさくらインターネット社のデータセンターです。当社の創業者でもある水谷曰く、さくらさんには創業当時から非常にお世話になったということで、記事にできないような様々なエピソードがあります…(下記に、当社とさくらインターネットさんとのエピソードや写真を掲載)当社の実績で見ると、専用サーバ、VPS、クラウドとあわせて、延べ10,000ホスト以上の構築や保守を手掛けており、パートナーネットワーク(https://www.sakura.ad.jp/partners/)の中でも、さくらのクラウドの構築運用ノウハウは一二を争うと自負しております。

創業時のエピソード(ネットアシスト創業者水谷談)

  • データセンターのラックに手書きのカードキャプターさくらのイラストが貼ってあって「ああ、やっぱりさくらの名前の由来はアニメか」と思った。※実際は違います!(編集者注)
  • 昔は訪問したら、役員自らコーヒーをハンドドリップしてくれて、そのコーヒーがプロ級の味わいだった!
  • サンシャイン60にデータセンターがあった頃は、夜中まで作業が長引いてしまい、なかなか出口がわからず非常に困ったことがあった。

さくらインターネットさんが出展したクラウドEXPOに、ネットアシストが参加した時の様子

【祝】「さくらのクラウド」10周年

「日本国産のクラウドサービス、国内に根付いた、利用しやすいサービス」

それがさくらのクラウドです!

■「さくらのクラウド」のおさらい

すでにご存じかと思いますが、さくらのクラウドとは、さくらインターネット社より提供されている「高性能なサーバ」と「拡張性の高いネットワーク」をインターネット上で構築できるパブリッククラウドです。

■さくらのクラウドは10周年!

遡ること10年前、2011年11月15日よりサービス提供が開始されました。その後、2012年11月にはディスクプランに「SSDプラン」が追加され、2013年4月には「ロードバランサ」機能、2014年8月には「VPCルータ」が正式リリースされました。

サービス提供開始以来、お客様のご要望を実現するためのサービスや機能が追加され続けて、今に至ります。また、2017年8月には「さくらのクラウド マニュアルサイト」が公開され、分かりやすい公式のドキュメントが誰でも参照できるようになりました。今後は、さらにクラウドサービスが社会経済の重要インフラになることが予想されます。さくらインターネットからも、より便利でより高性能なサービスが続々とリリースされることでしょう。

■ネットアシストが思う、ここがおススメ!さくらのクラウド

①ご利用料金は月額定額

出典:© SAKURA internet Inc.
https://cloud.sakura.ad.jp/feature/

サーバのコストは「サーバプラン」と「ディスクプラン」の合計のみで、データ転送量による従量課金はありません。分かりやすい料金体系です!ひと月で20日以上ご利用の場合、月額固定料金が適用されますので、ご利用料金が”青天井”になるリスクはありません。サーバご利用料金の年間予算の見通しが立ちますので、導入ハードルは低くなっております。

②使いやすいコントロールパネル

出典:© SAKURA internet Inc.
https://cloud-news.sakura.ad.jp/2021/11/18/10year_anniversary/

あたかもサーバが手元にあり、ネットワークを自分で配線するような直感的な操作が可能なコントロールパネルが用意されています。「マップビュー」はサーバやスイッチがどのように接続されているかが分かり、「リモートスクリーン」では仮想サーバを直接操作可能、「リソースマネージャー」は複数のインフラ構成を構築・管理が出来ます。煩雑なイメージのインフラ管理が比較的簡単に行える工夫が満載です。

③公式ドキュメントはいつでも閲覧可能

出典:© SAKURA internet Inc.
https://cloud-news.sakura.ad.jp/2021/11/18/10year_anniversary/

各種サービスの仕様や設定方法のマニュアルが公開されており、分かりやすいイメージ図・コマンド・操作画面のスクリーンショットと共に解説されております。関連する情報も調べやすくなっており、例えば「ロードバランサ」について調べると「エンハンスドロードバランサ」「GSLB」「Netwiser」といった類似サービスの比較ページも紐付けられております。

ネットアシストでも日々の営業活動や環境構築作業などの際、このドキュメントにお世話になっております!ちなみにこの記事を作成した現在のアクセスランキング1位は「Windowsファイルサーバにおけるアクセス権の設定」でした。ぜひ、皆様も「さくらのクラウド ドキュメント」でご検索ください。

④安心のサポート体制

出典:© SAKURA internet Inc.
https://cloud.sakura.ad.jp/feature/

24時間365日、データセンターに技術スタッフが常駐し、システムの監視・運用を行っております。また、すべてのお客様に、カスタマーセンターによる無料サポートを提供しており、サポートサイトには各種サービスのオンラインマニュアルや③の公式ドキュメントなども充実しております。

もちろん「国産クラウド」ですので、日本語でのサポートが受けられます。ちなみに、ネットアシストも24時間365日、エンジニアが常駐してお客様をサポートさせていただきますのでご安心ください!また、弊社とさくらインターネットから共同で、お客様の課題を解決する最適なソリューション、インフラ環境のご提案も可能です。ご相談ベースで構いませんのでお気軽にお申し付けください。豊富な実績でサポートします!

⑤ハイブリッド構成が可能

出典:© SAKURA internet Inc.
https://cloud.sakura.ad.jp/feature/

さくらインターネットならではの構成で、専用サーバやVPSとのハイブリッド構成があります。例としましては、フロントのWebサーバはスケールアウトが容易な「さくらのクラウド」を利用し、高速なディスクI/O性能が求められるDBサーバには「さくらの専用サーバ」を利用することで、高速なレスポンスが求められるWebサービスに最適なインフラ環境を実現できます。仮想サーバの柔軟性と物理サーバのマシンパワーの両方を享受することが出来ます。

また、国内にある複数のリージョンをまたいでの冗長構成、ディザスタリカバリ構成ももちろん対応可能です。ハイブリッド構成やディザスタリカバリ構成は、弊社でもここ数年ご要望を頂くことが増え、着実に実績が増えております。お気軽にご相談ください。

■さくらインターネット×ネットアシストにお任せください!

さくらインターネットとは弊社の創業当初からお付き合いがございます。今回はさくらのクラウドに焦点を当てましたが、VPS・専用サーバ・ハウジングなど魅力的なサービスが盛りだくさんです!これまでの実績を基に、お客様のご要望を実現しお困りごとを解決するご提案を致しますので、今後とも、何卒宜しくお願いいたします。

さくらの「クラウド」「VPS」「専用サーバ」を組み合わせたサーバ構成事例

クライアント様:芸能プロダクション
ご依頼内容:提案・構築・MSPゴールドプラス

テレビ出演があるとアクセスが急増するため、負荷分散構成にしました。また、スペックの調整をしやすいようにクラウドで構築しています。ファンクラブ向けの所属タレント様の動画は、ディスク料金の安い専用サーバに保存。またメールサーバーは、コンテンツのアクセス急増の影響を受けないようにVPSで構築しました。

パフォーマンスとコストを最適化するため、さくらインターネット様の3つのサービスを組み合わせて構成しています。

2021年に発表された「さくらのクラウド」の新機能

ここでは、周年イヤーとなる今年2021年に発表されたクラウドの新機能をご紹介していきます。

クラウドユーザーにとっては心待ちにしていた2大サービスがリリースされています!

1・オブジェクトストレージ 

https://cloud.sakura.ad.jp/specification/object-storage/

2021年4月に正式に提供開始。

クラウド環境を利用する際の悩みとして「データの保存領域にあたるストレージの料金が高価になりやすい」ことが挙げられます。

とくにログやバックアップデータ、画像データなど大容量のデータは、時間が経つにつれてデータ容量が大きくなっていく傾向にあり、ランニングコストに大きな影響を与えます。

オブジェクトストレージはそういった大容量データの保存に最適なサービスです。

同様のサービスとしてはAmazonのS3などが有名ですが、今回のリリースによって、さくらインターネットのクラウド環境でも安価で利用可能になりました。

オブジェクトストレージの主な特長です。

  • 月額495円から利用可能な定額従量制。
  • オブジェクトストレージとさくらの各サービス間のデータ転送は無料。
  • Amazon S3をサポートするAPIやアプリケーションと連携が可能。

Amazon S3 で利用可能なAPIやアプリケーションと連携が可能なので、AWS環境を利用予定だったシステムを

さくらのクラウド環境で運用する。といったことも可能です。

この後にご紹介する新機能と組み合わせることでその可能性はさらに高くなりそうです。

さらにさくらインターネットが提供しているCDN「ウェブアクセラレーター」と連携して利用することもできるので、LPやキャンペーンサイトなどの静的なサイトの配信も「CDN+オブジェクトストレージ」で可能です。

2・データベース(アプライアンス) 冗長化

https://cloud.sakura.ad.jp/specification/option/

2021年9月 ベータ版リリース。

WordPressをはじめとしたCMSが普及した現在ではDB(データベース)の必要性がとても高くなっています。それに伴ってWEBサーバだけではなく、DBサーバの可用性・冗長化も求められるようになりました。

しかしDBでは常に更新が発生するため、WEBサーバのように簡単に冗長化が出来ず、サーバの構成が大規模になりがちでした。

この課題を解決してくれるのがデータベース(アプライアンス)の冗長化機能です。同様のサービスとしてはAWSのAmazon RDS (MultiAZ)などが有名です。

DBのインストールやセットアップが不要ですぐに利用できるデータベース(アプライアンス)というサービス自体は2017年4月から提供されています。今回はこのサービスの新機能として冗長化に対応をしました。

この機能を利用することで、データが同期された状態のDBサーバが2台作成されるので、どちらかのサーバがダウンした場合でも、もう一方のDBサーバが稼働を続けているため、サービスの継続が可能になります。

尚、この冗長化機能の正式版は2022年2月から正式提供が開始される予定です。

現在はベータ版として無償で提供されているので、気になる方はこの機会にチェックしてみてください。

(弊社営業にお気軽にご相談ください!)

特に「DB冗長化のためにAWSを利用しているものの、毎月の料金が変動するので困っている」という方にお勧めです。

3.新OS

https://manual.sakura.ad.jp/cloud/server/os-packages/archive-iso/list.html

新機能とは少し趣旨がずれますが、2021年に新たに利用可能になったLinux系OSもご紹介をします。

2020年12月に突然発表された「CentOS8 公式サポート期限短縮」によって、2021年は年明け早々から後継OSに関する情報に敏感な1年でした。

2021年12月現在、下記の新OSがさくらのクラウド環境で利用できます。

  • AlmaLinux
  • Rocky Linux
  • MIRACLE LINUX

その他にもUbuntuやDebian、Wordpress特化のKUSANAGI等は以前から提供されていたので、今回の新OSがラインナップに加わったことで、選択肢の幅が大きく広がりました。

2021年の前半で懸念されていた後継OSに対しての3rdパーティー製品のサポート状況も、現在解消されつつあるので、要件に合わせて柔軟に選べるようになっています。

2022年も「さくらのクラウド」に期待!

2021年は「あの機能が欲しい」が実現された1年でした。2022年にリリースされる新サービスの噂もちらほらと聞こえてきていますが……1ユーザーとしても、提案する側としてもとても楽しみです。

ネットアシストでは、さくらインターネット社のサーバーに特化したマネージドサービス「SAKURAアシスト」をご提供しております。ぜひ一度サービスページをご覧いただき、ご興味のある方はお気軽に弊社までお問い合わせください。

■SAKURAアシスト

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