さくらのクラウドで「最小権限」のユーザーを作ってみる|IAMポリシー設定例

さくらのクラウド , セキュリティ # IAM

こんにちは、UOZUです!

複数人でクラウド環境を運用していると、担当者ごとに必要な操作だけを許可したい場面があります。

たとえば、サーバーの状態確認や再起動だけを担当する人に、

  • サーバーの作成
  • サーバーの削除
  • APIキーの発行
  • IAM設定の変更

まで許可する必要はありません。

今回は、さくらのクラウドのIAMポリシーを使って、サーバーの閲覧と電源操作だけができるユーザーを作ってみます。

※2026年10月時点の情報をもとにしています。

最小権限とは?

「最小権限の原則」とは、ユーザーに対して、業務に必要な最低限の権限だけを与える考え方です。

権限を必要以上に広くしないことで、操作ミスやアカウント不正利用時の影響を小さくできます。

今回作るユーザーは、次の操作だけを行えるようにします。

○ サーバーの起動
○ サーバーのシャットダウン
○ サーバーの強制リブート
○ サーバーの強制停止

× サーバーの作成(今回の権限設定では不可)
× APIキーの発行(今回の権限設定では不可)

ユーザーを作成する

まず、さくらのクラウドに管理権限を持つアカウントでログインします。

クラウドホームから「ユーザ」を開き、新しいユーザーを作成します。

今回は例として、ユーザ名「電源操作」、ユーザコード「uozu-operator01」で作成します。

ユーザ作成画面

IAMポリシーを設定する

次に、権限を与えたいプロジェクトを選択します。

対象プロジェクトのIAMポリシーから「アクセス権の付与」を開きます。

今回はプリンシパルを「ユーザ/電源操作」、ロールは「さくらのクラウド > 電源操作」を設定します。

「電源操作」ロールでは、リソースの閲覧に加えて、サーバーなどの電源操作が可能ですが、「作成・削除」ロールが必要な操作は実行できません。

アクセス権の付与画面

実際にログインして確認する

一度ログアウトしたあと、さくらのクラウドのログイン画面から、「さくらのクラウドユーザとしてログイン」としていログインします。

ユーザコードに「uozu-operator01」、会員IDは契約しているさくらの会員IDで、パスワードはユーザ作成時に設定したものも入力しましょう。

さくらのクラウドユーザとしてログイン

サーバ一覧を確認すると、対象プロジェクト内のサーバーサーバーの閲覧・起動・シャットダウン・強制停止などの電源操作が可能になっています。

サーバ一覧画面
サーバ停止成功画面

また、新しいサーバーを作成したり、既存サーバーを削除したりすることはできず、実行しようとすると「操作に失敗しました」として権限不足によるエラーとなり操作が完了しなくなっています。

権限不足によるエラー

これで、運用担当者に必要な操作だけを許可できました。

権限は必要に応じて追加する

さくらのクラウドには、主に次のようなロールがあります。

ロール主な用途
さくらのクラウド / リソース閲覧リソースを見るだけ
さくらのクラウド / 電源操作閲覧+サーバーなどの電源操作
さくらのクラウド / 設定編集既存リソースの設定変更
さくらのクラウド / 作成・削除リソースの作成・削除など
IAM / オーナーIAM設定を含む管理操作

最初から強い権限を与えるのではなく、

リソース閲覧 ↓ 電源操作 ↓ 設定編集 ↓ 作成・削除

のように、必要になった権限だけ追加していくと安全です。

権限の継承にも注意

IAMポリシーは、組織やフォルダからプロジェクトへ継承される場合があります。

そのため、プロジェクト側で「電源操作」しか設定していなくても、上位階層から別の権限が継承されている可能性があります。

最小権限を設定するときは、直接設定した権限だけでなく、継承されている権限も確認しておきましょう。

また、権限を制限するだけでなく、作成したユーザーには2要素認証を設定しておくと、アカウントの不正利用対策としてより安全です。

まとめ

今回は、さくらのクラウドのIAMポリシーを使って、最小権限のユーザーを作成しました。

今回の設定では、

uozu-operator01
↓
対象プロジェクト
↓
電源操作

とすることで、サーバーの確認や再起動はできる一方、作成・削除などの強い操作は制限できました。

複数人でクラウドを運用している場合は、全員に同じ権限を与えるのではなく、担当業務に合わせて必要な権限だけを付与することで、より安全に運用できます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事を書いた人

UOZU

ネットアシスト運用チーム10年目の運用エンジニア

さくらのクラウド検定 ベーシック (第一回)

さくらのクラウド検定 アドバンスド (第一回)

AWS Certified Solutions Architect - Associate

AWS Certified AI Practitioner